平成21年第3回定例会-決算審査特別委員会-
滞納債権対策について
平成20年度決算では滞納債権合計額は約193億51百万円、対前年度比で3億75百万円増、その前年の増加額は4億75百万円増、増加額だけみれば1億円減ったわけですが、合計額では確実に増加してきています。その状況下で21年度目標は合計額で約30億円の削減、約163億円までの圧縮に取り組むことを目標に掲げています。
滞納債権全体の圧縮、そして新たな滞納債権の発生を減らしていく事は、本市の財政の安定化に結びついていくわけであります。
その内訳を見てみますと国民健康保険料の滞納債権額が20年度決算で約145億72百万円、全滞納債権額の75.3%も占めています。そこで、国民健康保険料滞納債権に焦点をしぼって質問を行います。
《 質問1 》

最初に、平成21年度に新設された収納管理課の組織体制について伺います。また、どのような者を対象とするのか、その世帯数、滞納額及び取組みについて伺います。
答弁1
新たに設置いたしました収納管理課は、課長、企画担当主査のもとに市内を三地区に分け、それぞれに3名の
職員を配置しております。
さらに、各区・地区健康福祉ステーションに特別収納担当主査9名を置き、合計20名の職員で構成しております。
この20名が、国民健康保険主管課と連携して滞納整理を実施しているところでございます。
また、収納管理課においては、国民健康保険料滞納額が50万円以上の高額な滞納世帯を対象とし、その対象
は約7千8百世帯で、滞納総額は約70億円となっております。
これらの世帯に対し重点的に滞納整理を実施し、特に支払可能かどうか見極めた上でく納付の意志の見られない滞納世帯に対しては、財産の差押等を含めた処分を実施してまいります。
《 質問2 》
次に、システム整備について、どのような対応をしたのか伺います。
答弁2
システム整備につきましては、昨年4月に国保ハイアップシステムを稼動させ、その中で保険料滞納整理のため、被保険者との納付相談記録をシステム上で管理する機能を設けることによりまして、納付折衝業務を効率的・効果的に実施する環境を整備いたしました。また、訪問徴収を行う国民健康保険徴収嘱託員に、区役所庁舎外におきましても保険料納付状況が確認できる端末装置を携行させることによりまして、業務効率を向上させたところでございます。
《 質問3 》
次に、様々な事情、原因で未払いになっているパターンがあると思われますが、想定されるパターン分けや対応について伺います。
答弁3
保険料が未払いになる場合といたしましては、加入が強制される国保の仕組みに納得がいかない。」また「病院にかからないのに保険料を支払う義務はない。」といった公的医療保険制度の趣旨を御理解いただけない場合や、保険料の負担感が高く支払が滞る場合、さらには、納め忘れの未納がそのままになってしまう場合などが主な要因と考えられます。
それらへの対応といたしましては、短期証や資格証明書を活用して滞納世帯との折衝の機会を設け、相互扶助である国保制度の趣旨を御説明しながら納付催告を実施するとともに納付の意志の見られない滞納世帯に対しましては、法的処分を実施してまいります。また、失業等によって納付資力がない滞納世帯に対しましては保険料減免制度や分納の仕組みを周知するとともに、納め忘れの滞納世帯に対しましては、早期に納付催告を実施することにより、滞納保険料の解消を図ってまいります。
《 質問4 》
実質スタートして数か月ということですが、差し押さえ件数・対象額、これまでの実績について伺います。
答弁4
今年度8月末現在における現年度分及び滞納繰越分保険料の収納額は、それぞれ、90億8,937万円、6億2,928万円、差押件数は、42件、差押えに係る滞納保険料額は、1,629万円となっております。
これらの数値は、いずれも昨年度を上回つておりますが、今年度の滞納債権対策の目標値に近づくためには、さらなる取組みが必要であると認識しておりまして、今後とも保険料収納対策を推進してまいりたいと存じます。
《 質問5 》
21年度目標では、20年度決算における未収額約145億7200万円を約28億2千万円の縮減し、117億5200万円にするということです。
一方、国民健康保険料債権の時効は基本的には2年間ということですが、時効の到来する保険料に何の対策も講じずに、未納額を減らすのでは意味がありません。
そこで、時効対象となっている債権の額と、それへの対応策を伺います。
答弁5
今年度末までに時効が到来する平成19年度分保険料の未納額は約39億円となっておりますが、時効の到来を中断する効力は、納付誓約に基づく一部納付や差押え等により生じます。
従いまして、今後とも、積極的な納付催告や財産調査に基づく差押えの実施など、滞納対策を強力に推進することにより、約28億円の未納債権の縮減に向けて努力してまいりたいと存じます。
《 質問6 》
2年間で集中的に行っていくと聞いていますが、その後の対応について伺います。
答弁6
平成20年4月に開始いたしました現在の滞納債権対策は、平成22年度末までの取組期間の中で、未納債権額の圧縮を推進するものでございまして、その後の対応につきましては、今後の取組み結果を検証した上で、検討することとしております。
【 意見・要望 】
平成20年度から3年間ということで開始された滞納債権対策もこの9月で折り返し点を迎えます。
今回とりあげた国民健康保険料に関しては、当初提案させて頂いたとおり、今年度から職員配置も厚くして取り組んで頂いておりますが、実績の方はまだ目標額28億円縮減に向けて厳しい状況と感じました。
担当職員の皆さんも大変な苦労と思いますが滞納債権対策の中では大変大きな数字でありますので是非目標達成をお願いします。
=======================================================================================
市バス車両へのドライブレコーダーの導入について
平成20年度川崎市自動車運送事業会計費用の部、自動車事故保険料に関連して市バス車両へのドライブレコーダーの導入について交通局長に伺います。
《 質問1 》
平成21年3月に、川崎市バス事業ステージアップ・プランを策定し、さらなる経営改善とお客様サービスの向上に取り組んでいる中で、自動車事故保険料について平成20年度は3千9百万円余となっていますが、事故の件数や支払い保険金の負担割合などがどのように影響するのか伺います。
答弁1
市バスの自動車保険につきましては、自動車損害賠償責任保険と、いわゆる任意保険に加入しておりまして、そのうち任意保険につきましては、支払い保険料に対する保険会社の支払った賠償金の割合に基づいて、翌年度の保険料が算定されるものでございます。
平成19年度の任意保険料は、2, 292万円余でございましたが、保険会社の支払い賠償金の減少に伴い、平成20年度では、2,104万円余となっております。
《 質問2 》
任意保険料については、支払った賠償金の減少で平成19年度に比べて約188万円減との事でありました。事故防止・安全運転の励行が第一という事と思います。そこで、平成19年度にドライブレコーダ-が試験導入されていますが、その経緯と成果について伺います。
答弁2
はじめに、導入の経緯についてでございますが、運輸安全一括法に基づき、平成18年10月から運輸安全マネジメントが実施され、輸送の安全性の向上を図る取り組みが一層求められることとなりました。その方策の一つとして、 ドライブレコーダーが事故防止に有効とされておりましたので、その機能の検証を行うため、平成19年度に塩浜営業所の車両10台に試験導入したものでございます。
次に、その成果についてでございますが、導入した機種では、データの取り込みに時間を要することなどから、事故防止研修の資料に活用することには課題がございましたが、バス車両の内外の映像記録により、事故の状況が明確となり、事故原因の分析や迅速な事故処理に役立つなどの有効性を確認できたところでございます。
《 質問3 》
事故の原因分析や迅速な事故処理について、ドライブレコーダーの有効性が確認できたとの事であります。
次に、一般的に言われているドライブレコーダーの設置のメリット、市バスへの今後の導入方針について伺います。
答弁3
はじめに、 ドライブレコーダーのメリットについてでございますが、一般に、事故やトラブルが発生した場合、その状況を客観的に確認する手段として有効であり、また、ドライブレコーダーで得られた画像等の分析により、乗務員の研修や個別指導に活用するなど、事故防止に役立つものとされております。
また、すでにドライブレコーダーを全ての車両に導入した事業者におきましては、導入車両の乗務員への事故抑止効果とともに、周辺を走行する他の車両に対しても事故抑止効果が見られるなど、導入後、大幅な事故削減が図られた事例もあると伺っております。次に、 ドライブレコーダーの今後の活用についてでございますが、このように、 ドライブレコーダーは、事故防止に大きな効果が期待できるものでございますので、市バスにおきましても、全車両への早期導入に向け、現在、準備を進めているところでございます。
《 質問4 》
全車両への早期導入に向けて準備を進めているとの事でありますが、本格導入に向けての留意点として、「安かろう、悪かろう」では、将来的な保守・メンテナンス費用の増大が市バス経営の安定健全化を脅かすことになると考えます、そこで導入時の仕様書に製品の保守・メンテナンス費用までも考慮した機能や耐久性を担保する必要があると考えますが見解を伺います。
また、ドライブレコーダーで言えば、例えば安全運転講習会資料が作れるというようなソフト面の付加価値を仕様条件とするのもお客様サービスの向上に結びついていくと考えますが見解を伺います。
答弁4
ドライブレコーダーは、現在、多くのメーカーから様々なタイプの機種が販売されております。
導入に際しましては、映像の画質、記録方法、保存期間及び記録媒体のセキュリティ対策などが、基本的な仕様として大変重要であると考えております。
また、導入後の維持管理費や、今回の試験導入の結果を踏まえまして、乗務員研修に活用する際の、運用のしやすさも重要な仕様でございますので、合わせて検討しているところでございます。
【 意見・要望 】
ドライブレコーダーのメリットとしては、CCかわさきに通じる燃費の向上をあげている導入済み企業もあると聞いています。
また来年には、95年の大阪開催依頼、実に15年ぶりに日本で開催される横浜APECがあります。そのテロリスト対策としても周辺地域の公営交通への導入を求める声もあると聞いています。
ただし、全車両への導入を推進するにあたっては、入札制度の問題と思いますが、単なる価格競争になってしまう傾向が強く品質が置き去りになる危ぐがあります、機能と耐久性についての配慮、例えば日本工業会規格とか自動車技術会規格に準拠する事のようなものなどを仕様に盛り込む工夫をして頂き、しっかりとした製品を選択する事で将来的に市営バスの経営を圧迫する事がないよう要望させて頂きます。
=======================================================================================
若年性認知症対策について
5款4項1目老人福祉費総務費および5款5項2目障害者福祉事業費に関連して若年性認知症対策について伺います。
《 質問1 》
最初に、紙おむつ等給付事業における、対象者、基準額、利用者負担について本市と横浜市でどうなっているのか、また65歳未満の方の扱いはそれぞれどうなっているのか、健康福祉局長に伺います。
認知症は高齢者だけの病気ではないと言われています。働き盛りの年代でも認知症になることがあり、18歳から65歳未満で発症するのが若年性認知症であります。その発症者が一家の大黒柱や、夫婦で営む商店や工場の奥さんだった場合、住宅ローンや子供の学費が支払えなくなってしまうといった経済的な面、家族の誰かが介護をしなければならないといった精神的な面で、様々な負担が大きくのしかかってきます。
若年性認知症には、原因がつかめている血管性認知症・頭部外傷性認知症・アルコール性認知症など、と原因がつかめていないアルツハイマー型認知症・ピック病・前頭側頭型認知症・パーキンソン病・レピー小体病などがあり、今年の3月に厚生労働省が発表した「若年性認知症の実態等に関する調査結果の概要及び厚生労働省の若年性認知症対策について」によると、18歳から64歳における人口10万人当たり47.6人と推計されており、本市の該当する人口数が約96万人とすると約457人の若年性認知症に悩む市民がいると推計されます。
答弁1
初めに、65歳以上の高齢者への給付対象者につきましては、「市内に居住する在宅の寝たきり高齢者で、要介護度3から5と認定された方」とし、基準額を1か月当たり5, 000円までとしております。
横浜市では、「ねたきり又は認知症の状態にある高齢者で、対象者世帯全員が市民税非課税世帯の方であって、要介護4と5の方、又は要介護1から3に該当し、かつ福祉保健センター長が必要と認めた方」となっております。
また、基準額は、要介護4と5の方は、 1か月当たり8, 320円まで、要介護1から3の方は、 1か月当たり6, 240円までとなっております。
次に、利用者負担につきましては、両市とも生活保護世帯の方は無料としておりますが、本市では課税世帯の方まで対象とし、横浜市では市民税非課税世帯の方としており、所得に応じた負担率と伺っております。
次に、65歳未満の方における紙おむつ等給付事業についてでございますが、直腸機能障害・勝脱機能障害で紙おむつが必要な方、先天’性疾患に起因する神経障害による排泄機能障害のある方、脳原性運動機能障害で排泄機能に障害のある2級以上の方等に対し、月額上限額13, 000円の紙おむつを、さらに重度の身体障害又は知的障害で常時介護を要し、紙おむつが必要であると認められた方に対し、月額上限額5, 000円の紙おむつを、いずれも3歳以上の方に、その障害程度に応じて給付しているところでございます。
横浜市では、同様な障害のある方を対象に、月額上限額12, 000円の紙おむつを給付していると伺っております。
次に、利用者負担額につきましては、本市及び横浜市ともに、市民税額46万円未満の方に対し、本市では月額1, 660円を上限とし、横浜市では、月額4, 650円を上限としているとしております。
《 質問2 》
そこで、本市における若年性認知症に関する考え方について伺います。
また、この厚生労働省の通知では、「若年性認知症者の支援に活用可能な次の6つの現行施策、
・認知症疾患者の自立支援医療(精神通院医療費)による健康保険の自己負担軽減等の医療的な支援
・精神障害者保健福祉手帳の取得による支援
・障害基礎年金等による経済的な支援
・就労移行支援事業や就労継続支援事業等の日中活動、行動援護等の訪問、ケアホーム等の居住等障害福祉サービスによる支援
・障害者雇用率への算定、障害者雇用納付金制度に基づく助成金の支給、職業リハビリテーションサービス等障害者雇用施策による支援
・40歳以上の若年性認知症者に対する認知症専用のディサービスやグループホーム等のサービスを提供する介護保険サービスによる支援
を担当する各行政部局とサービス事業者、他の関係団体等が相互に若年性認知症対策に関する理解を深め、有機的な連携の下で、一人ひとりの状態に応じた多様なサービスが総合的に提供されるよう積極的に努めること」と
ありますが本市の取組みについて伺います。
答弁2
若年性認知症の方は、社会的にも家庭でも働き盛りで、子どもを養育している方も多く、また周囲の方の認知度が低いため、理解も得にくいことから、介護する家族にとっても大きな負担になっており、十分なサポートが必要であると考えております。
次に、本市の取組みについてでございますが、現行の自立支援医療や精神障害者保健福祉手帳、障害基礎年金、介護保険サービス等は、若年性認知症の方にご利用いただける制度であり、区の障害者支援担当等でその人の状態に合わせたサービスの相談に応じております。
今後ともこれらの制度が適切にご利用いただけるよう周知するとともに、高齢者支援、障害者支援等の各相談機関が連携に努めてまいりたいと存じます。
《 質問3 》
答弁では、それぞれ現行でも若年性認知症の方でも利用できる、との事でしたが紙おむつ等給付事業を例にとってみると対応が難しいとの事でありました、こうした事がなくなるような事が、求められている「一人ひとりの状態に応じた多様なサービスが総合的に提供されるよう積極的に努めること」と考えますが、今後の対応を伺います。
答弁3
紙おむつの給付については、本市では現在、65歳以上の要介護度が3から5の在宅高齢者や、重度の身体障害者等に対して、実施しているところでございます。
給付対象者の拡大につきましては、若年性認知症に限らず、統合失調症などの他の精神障害者の方などの課題もございますので、その生活状況等を把握するとともに、他の制度との整合性を踏まえながら、今後検討してまいりたいと存じます。
《 質問4 》
平成19年9月議会において、健康福祉局長は若年性認知症に対する今後の対応として、「認知症ネットワークなどの家族会と連携を進めるとともに、市のホームページなどを活用した情報提供を行っていく」と答弁していますが、この点について具体的にどのように取り組んできたのか伺います。
答弁4
当該団体は、認知症に関わる各種ボランティアグループやNPO法人、家族会などで構成されているネットワークでございまして、認知症高齢者等へのミニデイサービスや見守り活動など、地域の中で認知症の方やその家族を支える活動を展開しております。
平成20年度におきまして、「第4期川崎市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画」を策定する際に開催した検討会議や、介護保険運営協議会など、延べ19回の会議のほか、新たに立ち上げた認知症キャラバン・メイト連絡協議会への参加など、様々な機会におきまして御意見をいただいてきたところでございます。
また情報提供といたしましては、市のホームページや区役所の相談窓口等における、認知症の方に対する支援サービス等の紹介や、約3,300人の養成を行った「認知症サポーター等養成事業」を活用しながら、認知症の普及啓発に努めてきたところでございます。
いずれにいたしましても、家族会の活動状況を伺いながら、さらなる連携を図るとともに、施策の着実な推進に努めてまいりたいと存じます。
《 質問5 》
この、若年性認知症を予防する鍵の一つとして適度な運動を心がけるとあります、そこで公園にシニア向けの健康遊具を設置することが可能なのか、そうした事例があるのか伺います。
答弁5
現在の設置状況といたしましては、
王禅寺ふるさと公園をはじめ32箇所の公園に、
背もたれが半円形をした休′忌と同時にストレッチに利用できる背伸ばしベンチや、
背筋を伸ばせるぶら下がり健康棒など、 115基の健康遊具を設置しております。
公園緑地は、良好な都市環境の形成とともに、地域の皆様の健康増進に資することも重要な役割でございますことから、
公園の再整備や遊具の更新を行う中で、地域ニーズを踏まえながら、健康遊具の設置に努めてまいりたいと存じます。
【 意見・要望 】
今回の冒頭で聞いた紙おむつ等給付事業のように、現在高齢者施策という事で実施されている事業について、その対象条件の年齢制限を引き下げれば、そのまま若年性認知症者の支援に活用可能なものが多くあると考えます、是非早急に積極的な対応をして頂きたいと要望します。
また、公園のシニア向け健康遊具の設置は若年性認知症者に特化した話ではありませんが、機会を見ての整備をお願いします。