平成20年度決算見込の概要を発表
7月31日の総務委員会にて、財政局から昨年度(平成20年度)の一般会計・特別会計決算(見込)の概要について報告がありました。
詳細の議論は9月3日から開会される9月議会において設置される「決算審査特別委員会」で行われる事になりますが、その内容について今回はレポートさせていただきます。
平成20年度決算では、実質収支が11億円を確保され、減債基金からの新規借り入れを行いませんでした、厳しい財政状況の中で市税は4年連続増収となるなど明るい内容となりました。
また、平成19年度決算から公表を義務付けられた、財政の健全性を判断する4つの指標と公営企業ごとの経営状況を明らかにする指標(資金不足比率)については前年度から引き続き、すべての指標において基準をクリアする結果となっています。
<一般会計決算の総括>
平成20年度の一般会計の決算額の実質収支は11年ぶりに10億円を超えました。
歳入総額は5,858億8,400万円に対して歳出総額は5,745億7,400万円となり、歳入歳出差引額を計算すると113億1,000万円となります、この中から翌年度への繰越事業に充当する繰越財源の101億6,300万円を差し引いた実質収支額(余剰金)は11億4,700万円となりました。
なんと11年ぶりに10億円を超えるという快挙であります。
前年度決算額と比較すると、歳入が545億3,800万円、歳出が503億900万円の増となり、昭和47年(1972年)以降で見ると、歳入は最大、歳出は2番目(平成15年度に次ぐ)の規模となりました。
<特別会計の総括>
平成20年度の特別会計の決算額の実質収支は32億1,100万円でした。
15の会計から構成される特別会計の歳入総額は5,004億7,500万円、歳出総額は4、972億2,600万円で歳入歳出差引額は32億4,900万円となり、平成21年度への繰越事業に充当する繰越財源を差し引いた実質収支額は32億1,100万円となりました。
<一般会計歳入決算の状況>
平成20年度の一般会計歳入決算額は5,858億8,400万円で、前年度との比較では545億3,800万円(+10.3%)の増となっています。
これは、市税が4年連続で増収となったほか、塩漬用地の解消策として取り組んだ水江町地内公共用地有効活用推進事業により、公共用地先行取得等事業特別会計繰入金・川崎開発公社貸付金収入および市債が増えたことによるものです。
○市税が4年連続で増収 市税の決算額は、2,937億7,900万円で、前年度との比較では、41億1,000万円で(+1.4%)の増となり、厳しい社会経済状況の中で4年連続の増収となっています。
これは前年度に比べて法人市民税が41億円の減少となったのに対して個人市民税が48億円の増加、固定資産税が30億円の増加となったことが要因となっています。
因みに、法人市民税決算額は279億4,800万円で、前年度に対して減少となったのは実に6年ぶりとのことです。
主な増減を列挙すると下記のとおりです。
●市民税・・・7億4,100万の増
・個人市民税・・・税納税者の増加により48億9,000万円の増
・法人市民税・・・企業収益の減少により41億4,900万円の減
●固定資産税・・・29億9,900万円の増
・家屋・・・新増築に伴う課税対象資産の増加により21億9,800万円の増
・償却資産・・・課税対象資産の増加により10億9,800万円の増
●都市計画税・・・家屋分の増加により4億6,000万円の増
○地方交付税について
地方交付税の決算額は、普通交付税は引き続き不交付で、特別交付税のみで4億6,700万円、前年度と比較して3,700万円(+8.5%)の増となっています。
なお、地方交付税から振り替えられる臨時財政対策債は、地方の財源不足が減少したため、約10億円の減となっています。
○市税収入率について
財産の差押えや公売等、滞納処分を強化、区役所と本庁が一体となった市税収入確保策を引き続き推進した結果、厳しい社会経済状況の中で収入率は前年度と同程度の96.3%(前年度比△0.1ポイント)を確保しました。
○繰入金について
繰入金の額は、141億3,600万円で前年度に比べて64億9,800万円(+85.1%)の増となっています。
これは、水江町地内公共用地有効活用推進事業のため土地開発基金を取り崩したことにより、公共用地先行取得等事業特別会計繰入金が増となったことなどによるものです。
○市債について
市債の発行額は、674億1,700万円で、前年度との比較では、153億9,700万円(+29.6%)の増となっています。
これは、高等学校施設整備事業債が減となったものの、水江町地内公共用地有効活用推進事業債が増となったことなどによるものです。
因みに、平成20年度末における一般会計の市債残高は、9,405億7,800万円で前年度に比べて217億5,900万円(+2.4%)の増となってます。
<一般会計歳出決算の状況>
平成20年度の一般会計歳出決算額は5,745億7,400万円で、前年度との比較では503億900万円の増で、昭和47年以降では平静15年度に次ぐ2番目の規模となっています。
これは、水江町地内公共用地有効活用推進事業により、総務費および公債費が大幅に増となったほか、「保育緊急5カ年計画」の推進により「こども費」が増となったことなどによるものです。
○目的別状況
目的別の構成比では、議会費・総務費が14.0%、健康福祉費が17.2%、公債費が17.5%、下水道事業会計や国民健康保険事業特別会計への繰り出し金などの諸支出金が11.2%と大きな割合を占めています。
主な増減を列挙すると以下のとおりです。
●総務費・・・・・・・水江町地内公共用地有効活用事業の推進などにより
207億2,700万円の増
●こども費・・・・・・「保育緊急5ヶ年計画」の推進による民間保育所運営費の増加などにより
39億9,300万円の増
●健康福祉費・・・後期高齢者医療制度開始での市町村負担金の増加などにより
46億5,600万円の増
●建設費・・・・・・・街路事業の用地費、補償費等の減少により
61億1,900万円の減
●まちづくり費・・・小杉駅周辺地区再開発等事業費の増加などにより
52億5,000万円の増
●公債費・・・・・・・水江町地内公共用地有効活用推進事業に伴う転貸債の償還額の増加により
245億7,100万円の増
●諸支出金・・・・・後期高齢者医療制度開始に伴う老人保健医療事業会計繰出金の減少などにより
63億7,900万円の減
○性質別に見た歳出決算の状況
性質別の構成比では、義務的経費が0.3ポイント減の52.7%、投資的経費が3.4ポイント増の16.9%、また、その他経費は3.1ポイント減の30.4%となっています。
人件費については他の政令指定都市に比べて依然として高水準にはなっているものの、平成11年には24.9%もあったものが、はじめて20%を切って19.0%となりました。
主な増減を列挙すると以下のとおりです。
●義務的経費・・・・250億1,800万円の増
・人件費・・・職員数の減少および定年退職者数の減少などにより
25億9,600万円の減
・扶助費・・・「保育緊急5ヶ年計画」の推進による民間保育所の増加に伴う
児童福祉費の増などにより
30億100万円の増
・公債費・・・水江町地内公共用地有効活用推進事業に伴う転貸債の償還額の増加により
246億1,300万円の増
●投資的経費・・・・水江町地内公共用地の再取得などにより
262億2,200万円の増
●その他経費・・・・後期高齢者医療制度開始に伴う老人保健医療事業会計繰出金の減少などにより
9億3,100万円の減
<基金の状況>
○減債基金の状況
減債基金は、平成19年度末の残高は709億800万円であり、平成20年度は671億3,800万円の積み立てを行う一方、255億6,700万円の取り崩しを行ったため、平成20年度末残高は1,124億7,900万円でした。
●減債基金からの借入
減債基金からの借入れは、行財政改革の取り組みの中で急激な事業の見直しなどが市民サービスに与える影響を最小限にするため、平成20年度までの臨時的な対応として行財政改革プランに位置づけられ行っている行為です。 平成20年度の当初予算では100億円の借入を予定していましたが、最終的には新規借り入れは行われず、平成15年度の借入れ分17億円にとどめることができました。 これは、予算と比較して市税が増収となった、および行財政改革の取り組みにより効率的効果的な事業執行に努め、歳出削減を図ったことなどによるまのでした。
平成21年度予算では目標としていた、「減債基金からの借入れをしない収支均衡」を達成しましたが、引き続き健全な財政構造を構築するための継続した行財政改革が必要といえます。
○財政調整基金の状況
財政調整基金は、平成19年度末の残高は16億9,800万円でしたが、平成20年度の決算余剰金などを5億500万円積み立てる一方、取り崩しは行わなかったため、平成20年度末の残高は22憶300万円となりました。
平成15年度には3億300万円まで落ち込んだ財政調整基金ですが5年間で20憶円を超えるまでになってきました。